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下水道中期ビジョンが管路管理へ大きな変化をもたらす可能性
(平成19年6月29日)


   6月22日に、下水道政策研究委員会・計画小委員会が提言をまとめ最終報告として「下水道中期ビジョン」が出されました。この下水道政策研究委員会は国土交通省都市・地域整備局下水道部と(社)日本下水道協会が共同で設置している委員会です。
 報告書本文の55ページでは、全国の地方自治体ごとに平成20年から10年間の下水道整備と経営の施策展開の方針を示した「下水道中期ビジョン」の策定と、当面5年間の事業を抽出した「アクションプログラム」の策定を求めています。極めて影響力のある報告書と考えられます。
 この報告書の中には、管路管理からみて注目すべき記載が以下のような点でみられます。

(1)道路陥没の未然防止
 本文22ページに、中期の整備目標と具体的施策の1.安全、の中に(3)道路陥没の未然防止対策が記載されています。道路陥没防止のために計画的な管理を求め、具体的施策として次のような内容をあげています。
 1)国において、重要な管路、優先的に実施すべき管路等の基準を明確化したうえで、下水道管理者は、緊急点検を行い、必要な改築・更新を実施する。なお、国は、施策の緊急性等に鑑み、下水道管理者に対する更なる支援について検討する。
 2) 下水道管理者において、多種多様な工法である更生工法の適切な採用及び品質確保を図るため、国は、更生工法に求められる評価項目、試験方法を整理し、設計・施工管理の手引きを作成する。
 3)公的機関において、新たに開発された更生工法の試験・審査、あるいは下水道管理者が施工した更生工法のモニタリング結果のデータベース化を図り、各工法の評価を行うことについて検討する。

(2)下水道施設の資産管理
 本文42ページ以降で中期の整備目標と具体的施策の4.施設の再生、(1)下水道施設の資産管理において、中期整備目標として、「新規整備から、維持管理、延命化、改築までを一体的にとらえ、下水道施設を適切に管理するストックマネジメントを実施する。」としており、具体的施策として
 1)国は、潜在リスクの定量化方法やサービスレベルを一定に確保するための諸基準(危険度上限値、管理基準値)の設定、また、診断・改築修繕等に必要となる現行の各種技術等を体系化する。
 2)下水道管理者は、新規整備に加え、施設の管理基準等をもとに、点検、診断、 延命化を含めた維持補修・改築更新(機能高度化を含む)などを定めた新たな事業計画を策定する。
 3)下水道管理者は、下水道台帳や改築・修繕履歴等の電子化を図るとともに、公的機関において、修繕・履歴等の体系的なデータベース化を実施することを検討する。
 4)国は、民間企業等と共同で、適正な機能確保のための施設の点検・診断技術、対策技術の開発を図る。
 5)国は、下水道管理者及び公的機関と連携し、下水道施設をシステム全体として捉え、土木構造物に比べて耐用年数の短い機械電気設備の割合の多い下水処理場と、地中構造物で劣化状況の把握が難しい管きょから構成されるという下水道システムの特性を考慮し、予算の平準化を前提としたLCC の最小化を勘案したストックマネジメント手法の体系化・構築を行う。

としています。

 そのほか下水道全般に大きな変化が生じると考えられる記載が多数盛り込まれておりますので、国土交通省の下水道部のホームページ中の下水道政策研究委員会のページに直接アクセスし、報告書を入手され一読されることをお勧めいたします。

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